骨粗鬆症外来
骨粗鬆症外来

地域密着の整形外科として、寝屋川市を中心に骨粗鬆症の早期発見・予防・治療に力を入れています。初診から再診、長期フォローまで切れ目のない診療を行い、「転ばない・折れない・寝たきりにしない」を合言葉に、生活機能の維持をめざします。
当院では日本骨粗鬆症学会に所属する医師が、最新のエビデンスに基づく標準治療を実践しており、脆弱性骨折(圧迫骨折・大腿骨頚部骨折・橈骨遠位端骨折など)の予防を最優先に、患者さん一人ひとりの骨折リスク、年齢、併存疾患に合わせたオーダーメイド治療をご提案します。
重症骨粗鬆症(骨密度が著しく低い方、以前に骨折がある方、ステロイド性骨粗鬆症など)には、注射製剤(抗RANKL抗体、スクレロスチン抗体、PTH関連製剤 など)を用いた最新治療を積極的に推奨しております。
通院間隔や自己注射の可否も含め、無理なく継続できる治療計画を一緒に作ります。
骨粗鬆症は、骨の量(骨密度)と質(骨の微細構造や骨代謝バランス)が低下し、骨がもろくなって骨折しやすくなる病気です。ちょっとした転倒やくしゃみ、荷物を持ち上げた拍子など軽い外力で起こる「脆弱性骨折」が特徴で、背骨(脊椎の圧迫骨折)、手首(橈骨遠位端骨折)、太ももの付け根(大腿骨頚部骨折)に多くみられます。
背中や腰の痛み、身長低下、円背(背中が丸くなる)といった症状から日常生活動作(ADL)が低下し、要介護の一因にもなります。
日本は高齢化が進み、閉経後骨粗鬆症や男性骨粗鬆症、ステロイド性骨粗鬆症など患者数は増加傾向です。生活習慣病のひとつと位置づけられ、予防・早期発見・早期治療が重要視されています。
自覚症状に乏しいまま進行するため、「痛くなる前」「折れる前」の検査と対策が鍵です。
骨は、破骨細胞(古い骨を壊す)と骨芽細胞(新しい骨を作る)の働きが釣り合うことで健康に保たれます。このバランスを左右するのが各種ホルモンです。
女性ホルモン(エストロゲン)
骨吸収を抑え、骨形成を助ける重要なホルモン。閉経で急減すると骨吸収が優位になり、骨密度が急速に低下します。これが最も一般的な「閉経後骨粗鬆症」です。
副甲状腺ホルモン(PTH)
血中カルシウムを調節します。過剰になる副甲状腺機能亢進症では骨吸収が過度に亢進し、骨密度低下を招きます。逆に、間欠的に投与するPTH製剤は骨形成を促進する治療薬として用いられます。
甲状腺ホルモン
過剰状態(甲状腺機能亢進症)は骨代謝回転を速め、骨量減少をもたらします。
糖質コルチコイド(ステロイド)
長期内服は骨形成抑制・カルシウム代謝異常を通じて骨粗鬆症の大きな原因になります。ステロイド性骨粗鬆症は早期から積極的な予防が勧められます。
当院では、内分泌異常や二次性骨粗鬆症の有無を血液検査等で評価し、原因に応じた治療選択を行います。
加齢と閉経
最大骨量はおよそ20歳前後でピークを迎えます。40代以降は緩徐に、閉経前後はエストロゲン低下により急速に骨量が減少します。
生活習慣
カルシウム・たんぱく質不足、ビタミンD不足、屋内生活での日光不足、運動不足、喫煙、過度の飲酒、低体重、過度なダイエットはリスクを高めます。
薬剤・疾患
ステロイド、抗てんかん薬、胃薬(プロトンポンプ阻害薬の長期使用)、糖尿病、慢性腎臓病、甲状腺・副甲状腺疾患、消化吸収障害など。
転倒リスク
筋力低下(サルコペニア)、平衡機能低下、住環境の段差などは骨折に直結します。
予防の基本は、成長期にできるだけ高い最大骨量を獲得し、中高年期以降の骨量減少を最小限に抑えることです。生活の中の修正可能な危険因子(喫煙、栄養不足、運動不足、転倒要因)を早期に取り除くことが重要です。
診断は、脆弱性骨折の有無、骨密度(BMD)、骨代謝マーカー、二次性原因の評価を総合して行います。原発性(加齢・閉経)か続発性(二次性)かを見極め、骨折リスクに応じた治療方針を立てます。
問診
問診では骨粗鬆症に関して質問します。食事や運動、飲酒・喫煙などの生活習慣や、これまでの骨折および病気の既往、骨粗鬆症の原因になりうる薬剤の使用歴、年齢や閉経の時期などをうかがいます。これらは診断するうえで大切な手がかりとなります。
身体診察
身長・体重・BMI、25歳頃からの身長変化、姿勢・円背の有無、脊柱叩打痛、歩行・バランス機能を確認。転倒リスク(ふらつき、下肢筋力、視力、住環境)も評価します。
レントゲン検査(X線)
胸椎・腰椎のX線で圧迫骨折や楔状変形、骨粗鬆化(骨梁の粗さ)を確認。他疾患(腫瘍、感染、変性疾患)との鑑別にも有用です。
骨密度検査(DXA)
DXA(デキサ)で前腕骨(橈骨)の骨密度を測定し、若年成人平均比(YAM)で評価します。骨の強さを反映する代表的指標で、治療開始・継続・効果判定の基準になります。痛みはなく、10秒程度の短時間で測定可能です。自覚症状が出る前から進行するため、特に女性は40歳以降の定期的な検査をおすすめします。男性でも加齢・喫煙・糖尿病・長期ステロイド使用がある方は早めの測定が有益です。
血液
カルシウム、リン、アルブミン、腎機能(eGFR)、甲状腺機能、PTH、25(OH)ビタミンD、骨代謝マーカー(TRACP-5b、P1NP など)を測定します。二次性骨粗鬆症の鑑別や治療薬選択、効果判定に役立ちます。
保険診療にて実施可能です。
| 1割負担 | 140円(税込) |
|---|---|
| 2割負担 | 280円(税込) |
| 3割負担 | 420円(税込) |
検査内容や追加評価(血液・X線の組み合わせ)により金額が変動します。
骨密度や既骨折の有無、年齢、腎機能、併用薬、通院可能性を総合して選択します。
ビスホスホネート製剤
骨吸収抑制の第一選択薬。内服(週1・月1)や点滴(年1回など)があり、脊椎・大腿骨の骨折抑制効果が確立。内服は起床後の服用方法や逆流症状への注意が必要です。
SERM
(選択的エストロゲン受容体モジュレータ)
閉経後女性で有用。骨吸収抑制と脂質代謝への好影響が期待できます。血栓症リスクには配慮します。
活性型ビタミンD3
カルシウム吸収を促進し、筋機能・転倒予防にも寄与。単剤または他剤と併用。
カルシトニン
疼痛緩和目的で短期使用されることがあります。
デノスマブ(抗RANKL抗体)
6カ月ごとの皮下注射で骨吸収を強力に抑制。腎機能低下例でも使用しやすい一方、休薬時のリバウンド回避に計画的な継続や切替が必要です。
PTH関連製剤(テリパラチド等)
骨形成促進薬。既骨折がある重症例やビスホスホネート無効例に有用。自己注射(毎日・週1・週2)の種類も豊富です。
スクレロスチン抗体
骨形成促進と吸収抑制の二重作用を持つ唯一の薬剤。高リスク例での骨密度上昇と骨折抑制が期待されます。
併用療法・シーケンシャル療法
作用機序を組み合わせ、より確実な骨折予防を図ります。PTH製剤→抗吸収薬、注射薬とビタミンD/カルシウムの併用など、最新エビデンスに基づき提案します。
当院では、治療開始前に歯科受診(顎骨壊死予防)や腎機能・低カルシウム血症リスクの確認を行い、安全に配慮したうえで治療を進めます。治療は「続けること」が最も大切です。寝屋川での通院動線やご家族のサポート体制も踏まえ、現実的に継続できる計画を一緒に立てます。
骨を強化する生活習慣のポイントは、食事・運動・日光浴です。良い習慣を身につけて、骨粗鬆症を予防しながらイキイキとした毎日を送りましょう。
骨密度を増加させるためにはカルシウムの摂取とともに、カルシウムの吸収を促進するビタミンDや、骨へのカルシウムの取り込みを助けるビタミンKなどの栄養素も必要です。エネルギーと栄養素を過不足なく摂取することがポイントになります。
カルシウム
牛乳・乳製品は、カルシウムの含有量が豊富なだけでなく、吸収率もすぐれています。適量の牛乳・乳製品を積極的に摂りましょう。カルシウム摂取量を増やす工夫として、小松菜などの緑黄色野菜、ひじきなどの海藻、豆腐などの大豆製品なども取り入れると良いでしょう。
ビタミンD
ビタミンDは骨量を保つうえで重要な栄養素で、食事と日光(紫外線)から体内に供給します。魚類やきくらげなどの食品を意識して摂りましょう。ビタミンDは日光が皮膚に当たることで活性化します。手や足に1日30分から1時間程度、日光を浴びるだけでも効果が期待できます。
ビタミンK
ビタミンKは納豆や海藻類などに含まれています。これらの食品を毎日の食事にバランスよく取り入れましょう。
運動不足は骨密度を低下させる要因の一つです。適度な運動は骨に圧力がかかり、その刺激が骨の形成を促進します。日常のなかに散歩や階段昇降などの運動を習慣として取り入れましょう。また、運動は転倒予防にも重要な役割を担っています。運動不足は筋肉量の低下を起こし、転倒リスクが高まります。転倒は高齢になるにつれて発生頻度が増加しますが、転倒により、大腿骨頚部を骨折してしまうと寝たきりの生活を余儀なくされます。無理のない運動を継続して行い、骨と筋肉の健康を維持していきましょう。
40歳を過ぎたら一度は骨密度(DXA)を調べてみてください。閉経前後、身長低下を感じる、背中・腰が慢性的に痛む、家族に骨粗鬆症がいる、ステロイド内服中、糖尿病・腎疾患がある方は特に早めの受診をおすすめします。
「最近背が縮んだ」「姿勢が丸くなった」「手首を折ったことがある」「転びやすい」これらは骨粗鬆症・転倒リスクのサインです。地域密着の当院が、検査から治療、生活改善までトータルにサポートします。
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